・株式投資は危険じゃないの?
・働き始めて社会を知ってから始めた方がいいんじゃないの?
こんな風に思って株式投資をしていないあなたは損をしています。
ビジネス用語でこれを「機会損失」といいます。
「機会損失」とは、「機会があったのにそれを見過ごして、得られるはずだった利益が得られなかったこと」です。
実は株式投資は早く始めれば始めるほど大きなメリットが得られる可能性が高まります。
本記事では、まだ若い内に株式投資を始めた方がいい6つの理由について解説しています。
まだ10代、20代だけど株式投資に興味を持っている方、あなたのお子様に投資を勉強させたいけど躊躇している方はぜひご覧になってください。
株式投資はリスクを感じコントロールするための絶好の教材
これは一番はじめに言っておきますが、株式投資にはリスクが付きものです。
常にキャピタルロス(値下がりによる損失)の危険性があります。
脅すわけではありません。
事実です。
ですが株式投資だけではなく、ビジネスの世界でもリスクは付きものです。
そして大抵の人は何がリスクで何がリスクでないか理解できていません。
リスクというのは感じなければコントロールもできません。
株式投資をすればほぼ必然的にリスクを調べ、リスクと対峙することになります。
なぜなら、最初はなんとなく購入した株でも購入した後に、「今は値上がりしているけど将来はどうなるんだろう?」「なんで値下がりしたんだろう?」と思い、調べるからです。
(経験を積むと最初からリスクを考えた上で投資するので、そういうことを考えることはあまりありません。)
これがリスクを感じる段階です。
リスクを認識できれば、後は調べて本当のリスクであるなら、そのリスクにどのように対処すべきかを考えるだけです。
例を挙げて簡単に説明すると、例えば、「国がSDGsを取り組んでいるけど、あなたは石油企業、電力企業に資金の多くを投資をしてしまった」という場合のことを考えてみましょう。
国はSDGsを推進しているため、よりクリーンなエネルギーを使用する社会を創ろうとしていることは明白で、現在クリーンなエネルギーとは反対の位置にいる石油企業、電力企業はその波に飲み込まれ、財務内容が悪化する可能性があるというリスクにあなたは気づきました。
では石油企業や電力企業に投資するメリットは何かというと、「大企業で経営が安定している」、「配当金が多い」、「資金が潤沢にあるので新規事業を始めたり、M&Aも積極的に行うことができること」です。
ここでまず考えるべきは、あなたの持つ選択肢です。
あなたは自分の保有している石油企業、電力企業を「保有し続ける」か「一部もしくは全部を売却する」か「買い増す」かという選択肢があるということを認識すると良いと思います。
リスクがあるのに買い増すという選択肢があるのは違和感かもしれませんが、通常取らないであろう選択肢でも選択肢として認識することが大切です。
その上で、リスクに対するメリットを考えていきます。
「大企業で経営が安定している」や「配当金が多い」は石油企業、電力企業では無くてもいいです。
では「資金が潤沢にあるので新規事業を始めたり、M&Aも積極的に行うことができる」はどうかというと、これは魅力的です。
その企業の先細りの現状を打破する可能性を秘めているからです。
ただ株価に反映されるためには、実績を上げなければならないため、もし投資をするなら実績を上げはじめてからでも遅くはありません。
そのため、もし私があなたの立場に置かれた場合、リスクを軽減するために、ポートフォリオとタイミングを見て一部ないし全部を売却するでしょう。
これがリスクを感じてコントロールするということの一例です。
このようにあなたもリスクを感じ、自身でコントロールできるようになります。
リスクの認知とコントロールは実生活や実社会でも活きてくるスキルになりますので、10代、20代の内に身に着けておけば、実社会に出た時、冷静に自分の置かれている状況とそのリスクやリターンについて把握することができるようになるでしょう。
勉強と感じずに社会の仕組みを学ぶことができる
株式投資をはじめるとあなたは恐らく自分の購入した銘柄の株価が気になって仕方なくなります。
ですがそれは普通のことです。
むしろ、初めて投資したのに気にならない人の方が問題だと思ってください。
なぜなら、あなたの大切な資金が毎日増えたり減ったりするからです。
その気になって仕方ない状態が重要です。
自ら分からない専門用語や投資した企業について調べるからです。
かくいう私も株式投資を始めたばかりの頃は、株価が気になって仕方ありませんでした。
何も知らない状態から、財務諸表の読み方、その企業がどんな事業をしているのか、お金の流れ、地政学的考え方など自分で調べて学んでいきました。
経験を積むと株価が気になって仕方がない状態はどんどん薄れていきますが、気になったことや次に投資する先を調べる癖はなくなりません。
きっとあなたもそうなりますし、自ら学んだ事は、実社会で活きてくるでしょう。
分析力がつく
株式投資の分析方法として、ファンダメンタル分析とテクニカル分析というものがあります。
ファンダメンタル分析は企業の株価と財務の分析であり数値化されます。
テクニカル分析は株価の値動きを基とした分析であり、数値化されチャートに反映されます。
それらの数値やチャートを見て投資候補である企業同士や現在保有している企業の分析を行い投資先を決めたり、売却の検討をしたりします。
比較検討していく中で、自然と分析力がついていきます。
実社会においても数値を比較したり、グラフ(チャート)を見たりして分析する機会が必ずあります。
株式投資での数値やチャートでの分析の経験は実社会においても役に立つでしょう。
実社会では数値管理(例えば、在庫管理、売上・利益管理、生産管理、購買管理など)、グラフの使用(例えば、売上・利益推移、商品別の出荷数の推移、その他過去データの把握と未来の推測など)は必ず通る道です。
自分の心の動きに惑わされず、理性的に決断を下せる練習になる
「あの企業の株が欲しい。あまり分析していないけど、将来性のある企業だと思うから」
あなたが初心者の内はこう思って投資をしたりするかもしれません。
中級者で知識をつけて経験を積んでいる人でもこのように思って投資をする人がいます。
この投資法は悪いわけでは無いですが、分析して選定した銘柄と比較するとリスクが高いです。
なぜなら、感情で購入するしないを決めているからです。
この投資法は当たれば大きいですし、気分がいいです。
ですが当たりがいつまでも続くわけではありません。
必ず損失を被るときが来ます。
ここで損失から目を背けてしまうと、同じことを繰り返し、当たったことのみを頭の中で思い返す人になってしまうので、目を背けてはいけません。
当たると気分がよく、損失を被ると目を背ける。
これってギャンブルと同じです。
損失を被ったとき、その損失から目を背けてはいけません。
次に繋げましょう。
次に繋げるために、「なぜ失敗したのか」を考えましょう。
そして成功した銘柄も分析して客観的に比較してみましょう。
そうすれば次は以前よりも「買いたい」という感情を抑えて理性的に考えることができます。
これを繰り返していくことによって、あなたは理性的に決断を下せるようになるでしょう。
目の前の株価に惑わされず、より低リスクでリターンの得られる可能性のある銘柄に投資できるようになるでしょう。
社会においても「理性」はとても大切です。
理性的であれば、目の前の現象に惑わされず、より適切な行動を取ることができるようになるでしょう。
それがあなたの身を守ることに繋がり、より多くの利益を得ることができる可能性が高まります。
そして理性的に行動できれば、問題をスマートに解決できるようになるでしょう。
自己分析により改善をする癖がつく
株式投資は自分との戦いです。
あなたが株価を変化させることはできません。
あなたがどの銘柄を購入するかであなたの未来が変化していきます。
損失を出すかもしれませんし、大きな利益が得られるかもしれません。
つまりあなたの行動次第で未来において損失を被るのか利益が得られるのかが変化していきます。
そのため私は自己分析がとても大切だと思っています。
(一部のいわゆる天才と言われる人達は自己分析は必要ないかもしれません)
あなたが興味をもって監視銘柄としてリスト化する銘柄の傾向だったり、選定して購入する銘柄の傾向、保有・売却の考え方の分析がとても大切です。
株式投資はあなた一人で完結するものなので、株式投資で安定的に成功するためには、今よりも成功する自分になる必要があるからです。
自己分析をすると自分の投資法のどこに問題があるのかが見えてきます。
あなたはより大きな利益が得られるように、もしくは、損失を出さないようにするためにその問題を改善する方法を考え、行動を変化させるでしょう。
これを繰り返していくと、いつの間にかそれが普通になってきます。
自己分析は実社会でも活きてきます。
なぜなら、あなたは他人を変えることはできないからです。
目標を達成するためにはあなたが変わらなければなりません。
あなたが自分を冷静に観察して行動を変化させることにより目標を達成することができます。
そこで株式投資で経験した自己分析が活きてきます。
自己分析によりあなた自身の行動を変化させることができれば、よりスムーズに目標達成に向かって進むことができるでしょう。
若い頃から長期目的で投資をはじめていると、財産となる可能性がある
これまでの5つの理由については、実社会で役に立つスキルが身につくという内容でしたが、6つ目の理由は実利についての内容になります。
ただ若い頃から長期投資をすれば必ず利益になって帰ってくるという話ではありません。
いい意味でも悪い意味でも色々な方がいるからです。
もしかしたら、あなたがそうかもしれませんし、そうでないかもしれません。
それは誰にも分りません。
さて、10代、20代から長期目的で投資を始めると、時間があなたの味方になってくれます。
例えば、将来の社会基盤に必須な事業を行っている高配当大企業に投資をした場合、受け取った配当金を貯めて再投資すれば複利の力であなたの財産は徐々に増えていくかもしれません。
例えば、あなたの住んでいる町のあなたが有望だと思っているスーパーやあなたが愛用している商品を製造している企業に投資を行い、配当と株主優待を受け取り、株主優待で生活費の削減を行い、配当を再投資することにより、あなたの生活は徐々に楽になっていくかもしれません。
例えば、知名度は低いけど何らかのイノベーションを起こす破壊的企業に投資をし、あなたの考えが的中した場合、その企業はもしかしたら10年後に収穫時期を迎え、株価も大きく上昇しているかもしれません。
これらは短期的な投資では成し得ない長期投資の大きなメリットです。
そして基本的に株式市場の平均株価(日経平均株価、ダウ平均、ナスダックなど)は緩やかなインフレが続けば短期的には上昇下降を繰り返しながらも上昇していきます。
◎日経平均株価(2016年~2021年)過去5年チャート
◎ダウ平均(2016年~2021年)過去5年チャート
日経平均株価、ダウ平均は右肩上がりで推移しています。
どちらかと言えば、ダウ平均の方がきれいな右肩上がりですね。
2020年の大きな谷はコロナショックです。
国はインフレ目標を立て、それに向かって動くので、株式市場の平均株価の上昇を後押しします。
これがリーマンショック、コロナショック前の株式市場の平均株価よりも現在の方が高くなる要因の一つです。
そしてリーマンショックやコロナショックのようないつ起きるか分からない大暴落を乗り越えることができるのも長期投資だからできることです。
日本はデフレでした。このデフレは国の政策の失敗によるところが大きいです。
バブルが崩壊した結果、それを反省し急激な緊縮財政に舵を切ったことが大きな要因となりデフレが長く続きました。
ですが日本政府もさすがに学んだと思います。
今後は緩やかなインフレを目指して政策を決定していくでしょう。
もし日本がデフレ突入なら米国株などに投資先を切り替えましょう。
米国株にお得に投資できる証券会社についても解説していますので、ぜひ読んでみてください。
まとめ
1、株式投資はリスクの認知とコントロールの教材として最適
2、株式投資を始めると、あなたの肩にリスクが圧し掛かってくるため、勉強を勉強と思わずに自ら学ぶことができる。
3、株式投資では数値やチャートなどで未来予測をするため、数値やグラフでの分析力が身につく。
4、株式投資はリスクと向き合い決断をしなければならないため、リスクと向き合う良い経験を積めば理性的な決断をスマートに行うことができる。
5、株式投資において成功するためには今よりも成功する自分になる必要がある。
6、あなたの目標を達成するためには自己分析により自分自身を把握し、あなたの行動を変化させる必要がある。
7、株式市場の平均株価は基本的に右肩上がりであり、政府がそれを後押ししているため、投資を始める時期が早ければ早いほど将来的に大きなメリットを得られる可能性が高くなる。